今更ながら『桐島、部活やめるってよ』
2013年 03月 05日
映画館に行くタイミングが合わず、ようやく観ました『桐島、部活やめるってよ』
いろんなとこから2012年NO1と言われてた映画なんで否が応でも期待偏差値高めで観ましたが、期待をはるかに超える作品。ライムスの歌多丸さんじゃないけど、スカイフォールと1位2位(順不同)で決まりな出来でした。
まずはストーリー
田舎町の県立高校で映画部に所属する前田涼也は、クラスの中では静かで目立たない、最下層に位置する存在。
監督作品がコンクールで表彰されても、クラスメイトには相手にしてもらえなかった。
そんなある日、バレー部のキャプテンを務める桐島が突然部活を辞めたことをきっかけに、各部やクラスの人間関係に徐々に歪みが広がりはじめ、それまで存在していた校内のヒエラルキーが崩壊していく。
主人公・前田役に神木隆之介が扮するほか、前田があこがれるバトミントン部のカスミを「告白」の橋本愛、前田同様に目立たない存在の吹奏楽部員・亜矢を大後寿々花が演じる。
ざっとそんなストーリー。ただわかりにくい。特になにを言いたいのかわからないって人も多いと思うので自分なりの解説って言うか考察。
中森明夫氏も言っていましたが、この映画、キリシマ=キリストと考えるとすっきりする部分があります。神の不在による秩序の崩壊。崩壊は突然崩れさるんじゃなくて、徐々に亀裂を深めていき、新しいフェーズ=神のいない世界に変化していく様を観るはなしなんじゃないかと思います。
ストーリーは金曜日から始まるけど、木曜日までは存在していた桐島が金曜日に姿を消す=キリストと同じで、金曜日はおそらくキリストが死んだとされる『13日の金曜日』だと思います。
生徒それぞれのよりどころだったキリシマを失い、それによって成立していた校内序列が崩れ、自分の立ち位置のバランスを失っていく。
バレー部員にとって大事な大会でのキープレイヤー、イケてる遊び仲間にとっては自分のカッコよさを担保する中心人物を。彼女にとっては自分のステイタスの象徴、自分がイケてる女子だという担保だった桐島くん。
ヒロキと前田が屋上で交わるシーンが好き。スポーツ万能でイケメンの校内カーストで言えば桐島に次ぐ位置にいるヒロキが、地位で言えば最下層にいる映画部の前田と会話を交わす。
映画監督になるの?というヒロキの問いに、そんなの無理だから。みたいな答えを返す前田。
元々、桐島がいなくなってもまったく関係ない前田君。依存していなかったから、自分を持っているから強いし、ぶれない。
そんな前田に自分の弱さ、自主性のなさを改めて痛感するヒロキ。耐えきれずおもわず涙ぐんじゃいますが、それでも桐島への依存を立つことはできず桐島に電話しちゃいます。
もう痛々しい。最高。
わかるよ!そのもやもやした気持ち。何に対しても自信を持てなかったあの頃。
必ず登場人物の誰かに自分を重ねてしまいいつの間にか忘れていた様々な記憶が次々と思い出させる映画でした。
大傑作。
いろんなとこから2012年NO1と言われてた映画なんで否が応でも期待偏差値高めで観ましたが、期待をはるかに超える作品。ライムスの歌多丸さんじゃないけど、スカイフォールと1位2位(順不同)で決まりな出来でした。
まずはストーリー
田舎町の県立高校で映画部に所属する前田涼也は、クラスの中では静かで目立たない、最下層に位置する存在。
監督作品がコンクールで表彰されても、クラスメイトには相手にしてもらえなかった。
そんなある日、バレー部のキャプテンを務める桐島が突然部活を辞めたことをきっかけに、各部やクラスの人間関係に徐々に歪みが広がりはじめ、それまで存在していた校内のヒエラルキーが崩壊していく。
主人公・前田役に神木隆之介が扮するほか、前田があこがれるバトミントン部のカスミを「告白」の橋本愛、前田同様に目立たない存在の吹奏楽部員・亜矢を大後寿々花が演じる。
ざっとそんなストーリー。ただわかりにくい。特になにを言いたいのかわからないって人も多いと思うので自分なりの解説って言うか考察。
中森明夫氏も言っていましたが、この映画、キリシマ=キリストと考えるとすっきりする部分があります。神の不在による秩序の崩壊。崩壊は突然崩れさるんじゃなくて、徐々に亀裂を深めていき、新しいフェーズ=神のいない世界に変化していく様を観るはなしなんじゃないかと思います。
ストーリーは金曜日から始まるけど、木曜日までは存在していた桐島が金曜日に姿を消す=キリストと同じで、金曜日はおそらくキリストが死んだとされる『13日の金曜日』だと思います。
生徒それぞれのよりどころだったキリシマを失い、それによって成立していた校内序列が崩れ、自分の立ち位置のバランスを失っていく。
バレー部員にとって大事な大会でのキープレイヤー、イケてる遊び仲間にとっては自分のカッコよさを担保する中心人物を。彼女にとっては自分のステイタスの象徴、自分がイケてる女子だという担保だった桐島くん。
ヒロキと前田が屋上で交わるシーンが好き。スポーツ万能でイケメンの校内カーストで言えば桐島に次ぐ位置にいるヒロキが、地位で言えば最下層にいる映画部の前田と会話を交わす。
映画監督になるの?というヒロキの問いに、そんなの無理だから。みたいな答えを返す前田。
元々、桐島がいなくなってもまったく関係ない前田君。依存していなかったから、自分を持っているから強いし、ぶれない。
そんな前田に自分の弱さ、自主性のなさを改めて痛感するヒロキ。耐えきれずおもわず涙ぐんじゃいますが、それでも桐島への依存を立つことはできず桐島に電話しちゃいます。
もう痛々しい。最高。
わかるよ!そのもやもやした気持ち。何に対しても自信を持てなかったあの頃。
必ず登場人物の誰かに自分を重ねてしまいいつの間にか忘れていた様々な記憶が次々と思い出させる映画でした。
大傑作。
by akatycoon03
| 2013-03-05 00:11
| こんな映画を観た